大晦日の風物詩となったRIZINですが、2017年の締めくくりは堀口恭司が出場するバンタム級トーナメントとRENAが出場する女子スーパーアトム級トーナメントの2nd ROUNDおよびFinal ROUNDがメインとなりました。
前回の秋の陣でも語りましたが、寝技が出来ないRENAがどう戦うのか。
キックボクシングで出場する那須川天心や堀口恭司は盤石でしょうから、注目はRENAだけでしたね。
RENA vs アイリーン・リベラ
女子スーパーアトム級という階級で49.0Kg契約。
アイリーンは細身なので納得ですが、いまさらながらRENAも軽いことにびっくりです。
こんな軽い女の子でも殴られたら一撃で倒さる思わせるだけ攻撃力のあるRENAがトーナメントの決勝に向けて、余裕を残した勝利をおさめました。
山本美憂を破った関節技に持ち込みたいアイリーンでしたが、引き込みに失敗してコーナーに寄せられた時点で勝負ありでしたね。
アイリーンが倒れた場面でRENAが相変わらず攻撃を止めてしまうのは、身体からシュートの癖が抜けないのでしょうか。ちょっと順応性に疑問が残りました。
朝倉カンナ vs Mオリベイラ
マウントポジションから、あれだけ殴ってもKO出来なかったのは、いつもの朝倉カンナ。
そこから、しっかりと腕ひしぎ十字固めで一本を取ったのは見事でしたが、やっぱり打撃力が低い選手で判定がメインの戦い方になりそうです。
オリベイラは調整不足なのか身体が重そうでした。
RENA vs 朝倉カンナ
RENAが失神KO負け。
やっぱり寝技になると全然ダメでしたね。
それ以前に1ラウンド5分の中で4分も様子見をしたのは、相当タックルを警戒したのでしょうか。
アイリーン戦もそうでしたが、タックルを狙ってくる相手に対して先手を打てないのでは総合のスターとしては、ちょっと物足りないです。
山本美憂戦もそうでしたがタックルからの寝技に弱く、試合巧者ではないRENAを今後RIZINがどうマッチメイクするのか。
これ、けっこう悩みどころだと思います。
失神するまでタップしなかったのを美学とするか、タップすべきタイミングがわからなかったのか。
那須川天心 vs 浜本”キャット”雄大
キャットらしく1Rは攻撃をせず逃げ回り、2Rで沈没。
那須川天心つえぇぇ!
というより、キャット何したいんだあぁぁ!
そんな試合でした。
同じ57.0Kgでも体型からして違いましたね。
もう大晦日のRIZINで見ることはないかもしれません。
さよなら浜本”キャット”雄大。
トーナメント準決勝で見る選手ではなかったような…
砂辺光久 vs 藤田大和
キックボクシングのルールだと藤田大和のボディ打ちが活きていましたね。
足技もそれなりにこなすので面白い選手です。
決勝は秋の陣で敗れた那須川天心とのリベンジマッチになりましたが、前回が2人とも攻撃のバリエーションが乏しい総合ルールだったため塩試合になりましたが、キックだと期待できますね。
砂辺も悪い選手ではなかったですが、特に見どころを感じませんでした。
これまたトーナメント準決勝で見る選手ではなかったような…
那須川天心 vs 藤田大和
那須川天心つえぇぇぇぇ!!
総合で苦戦したモヤモヤを全てぶつけるかのような圧勝。
3ダウン目は、その前にローブロー気味だったことから藤田大和がグローブを合わせにいったところを左ストレートで叩きのめすという、ちょっとズルかった気もしますが、その前に試合は決着していました。
試合後のマイクパフォーマンスで「ぼく誰との試合がみたいですか?」と問いかけることで、生中継でしっかり観客から武尊(K-1王者)との試合を希望させたのは試合巧者ならぬマイク巧者でしたね。
武尊と那須川天心なら那須川に分があると思っていますが、今一番見たいカードであるのも事実なので期待したいです。
五味隆典 vs 矢地祐介
試合開始と同時に繰り出した矢地の飛び蹴りが炸裂し、一気にラッシュをしかけるも足を滑らせた瞬間にゴミのフックが炸裂。
上をとった五味がパウンドで勝負を決めにいくも、勢いに任せすぎたために下からの関節で一本負け。
経験豊富な二人による新旧対決でしたが、ちょっとドタバタ劇な試合でした。
杉山しずか vs 渡辺華奈
美女対決と称された試合でしたが、たしかに美女。
どちらも可愛かったです。
それだけの試合でした。
才賀紀左衛門 vs 朝倉海
山本アーセンとの試合でロープの外に逃げるというエスケープ作戦を披露したり、妻であるあびる優が絶叫に近い応援をして批判されたりとネタ化している才賀紀左衛門。
そもそもキックボクシングでも対した成績を残していない選手にも関わらずビッグマウスなタイプなこともあり、毎回「煽りVTRが面白い」という貴重な存在ですね。
試合は相変わらずの弱さでした。
堀口恭司 vs ガブリエルオリベイラ
川尻達也に完勝したガブリエルオリベイラですが、同じバンタム級のトーナメントとは思えないほど自信なさそうでしたね、
堀口恭司の強さが際立った試合でした。
マネル・ケイプ vs 堀口恭司
地上波は3ラウンド目からの放送でしたが、見た感じは1・2ラウンド目のダメージはどちらもなさそうでした。
バッティングで堀口恭司はヒザに力が入らない状態でしたが、うまくグランドに切り替えて勝利していましたね。
RIZIN MMAトーナメントルール(RIZINバンタム級トーナメント)の実質決勝戦でしたが、マネルケイプが強いのかどうかはイマイチわからないまま。
堀口恭司 vs 石渡伸太郎
RIZINバンタム級トーナメントの決勝ですが、見る前から堀口恭司が勝つ試合でした。
もうオーラが違いましたし、石渡伸太郎は飲まれていましたね。
1ラウンド最後のラッシュを耐えたの凄かったですが、それ以上は何もさせて貰えず。
今回、堀口恭司がトーナメント優勝となりましたが、この階級で今後は誰と戦うのでしょうか。
希望はクロン・グレイシー戦ですが、もうRIZINには戻ってこないでしょうね。
むしろ堀口恭司もRIZINに残るのかどうか。
RIZINの今後
RIZINの戦略として3つに柱があったはずです。
それは
那須川天心というスターの擁立
RENAというジョシカクのアイドル誕生
堀口恭司ら本格派の招聘
今回、トーナメントを那須川天心と堀口恭司が制したことで一定の効果は得られたものの、RENAの敗戦はRIZIN運営としては痛かったはずです。
そのRENAに勝利した朝倉カンナも絶対的な存在ではなく、あくまでRENAのスタイルや性格との相性が助けた部分は多く、また選手不足が見受けられるだけに、ひょっとしたら「ジョシカク」自体が消えていくかもしれませんね。
もう1回RENAが総合で戦うとしても、寝技主体の相手には勝てない可能性が高くなったいま、どのようなマッチメイクを考えていくのか難しくなったと思います。
那須川天心 vs 武尊の可能性について
2018年のRIZINとK-1の注目は、この試合でしょう。
他団体のエース同士だけに実現は難しく、実際に2017年は実現しませんでしたが、見たい試合であることは間違いありません。
武尊は3月に大雅とのタイトルマッチが控えているので、少なくともそれ以降でなければ進展はなさそう。
ただK-1も話題がないうえに、武尊と試合するのは同じ相手ばかりになっている現状を考えると、これまた大人の事情で実現する可能性もあります。
その舞台がRIZINなのかK-1なのかはわかりませんが、2018年中に実現してほしいですね。