悲願のJリーグ優勝を果たした川崎フロンターレ。
連覇はもちろんながら、初のACL制覇を目指し大型補強が行われていますが、果たして成功となるのでしょうか。
昨年は打倒レアルマドリードを合言葉とし、大型補強を敢行した鹿島アントラーズがJリーグ優勝を逃す結果となりまし。
補強=結果とはならない世界ですが、今回の川崎フロンターレの移籍による補強を採点したいと思います。
FW 大久保嘉人の復帰は劇薬か
日本代表にも選出されている小林悠がエースとして覚醒したFWですが、FC東京から大久保嘉人が1年で出戻り復帰となりました。
過去に3年連続Jリーグ得点王となった実績は申し分なしも、35才となった選手が再度フィットするのかは注目ですね。
またセリアAでも活躍したスーパーサブ森本貴幸が退団したのも計算上マイナスです。
もう一枚、高さのある選手がいると、さらに良くなると思うのですが、獲得の噂が聞こえてこないですね。
大久保嘉人
評価 A
FC東京ではラストパスを出す側としての起用も多く8得点に終わりフラストレーションのたまるシーズンを過ごした。
川崎フロンターレでは中村憲剛、大島僚太からの縦パス、家長昭博や阿部浩之といったサイドからの崩しなど多彩なラストパスが期待出来るだけに、再度フィットすればゴールを量産する可能性は高いといえるでしょう。
小林悠が最前線、中村憲剛がトップ下に君臨する現状ではジョーカーとしての役割が期待されます。
ただ昨年の出来栄えを見る限り、前線での怖さは少し見えなくなっているのが気になります。
赤崎秀平
評価 C
鹿島アントラーズ期待の若手も26才。
昨年はガンバ大阪にレンタル移籍していましたが、今季は「潜在的な得点能力を引き出せる」ということで獲得が決まった選手です。
万能型であるのが現時点では器用貧乏になっている印象ですが、層の薄い最前線を活性化出来るでしょうか。
MF 齋藤学が川崎で復活するか
阿部、家長といったサイドアタッカーの獲得が大当たりだった昨年に引き続き、今季は齋藤学を獲得しました。
昨年から待ち望んだ待望のアタッカーですが、今の川崎でレギュラーを張れるのか注目です。
一方で川崎フロンターレ期待の若手であり、何度もサイドの起点となっていた三好康児がコンサドーレ札幌へレンタル移籍したのは大誤算。計算できる選手であり、数少ない有力な若手選手を過密日程となる2018シーズンで起用できないのは、明らかにマイナス。
齋藤学と三好康児なら斎藤に軍配があがりますが、川崎というチームの中で計算できたのは三好だったはずですが、はたして吉と出るか凶と出るか。
齋藤学
評価 B
去年は海外移籍を容認した半年間の契約という条件を提示したものの残留した横浜マリノスの背番号10。
念願の選手獲得となりましたが、国内屈指のドリブラーであることは間違いありません。
ただし昨年はゴールから見放されたうえにケガで長期離脱中。
阿部浩之が君臨する左サイドが主戦場ですが、川崎フロンターレのサッカーとマッチするかは少し疑問です。
鈴木雄斗
評価 A
モンテディオ山形で背番号10を背負っていた攻撃的な選手。
J1でどこまでやれるかは未知数ですが、J2では起点となることもFWとして前線での仕事もこなしていただけではなく、サイドバックも可能という痒いところに手が届くのも大きいですね。
山形で数試合しか見たことがありませんが、潜在的なものは凄く感じられた選手なので、赤崎よりことらを育ててほしいです。
下田北斗
評価 C
湘南ベルマーレの万能型MF。
2017年は10試合に出場したとのことですが、ちょっと見たことがない選手。
原川力が鳥栖から帰ってこなかったり、狩野健太や可児壮隆が抜けたりしたバックアッパー用の選手な印象です。
守田英正
採点 B
流通経済大学卒業の期待のボランチ。
大阪出身ということもありガンバ大阪に加入すると思っていましたが、意外(?)にも川崎フロンターレに加入しました。
そのガンバ大阪から海外移籍を果たした井手口陽介にスタイルが似ていますが、中村憲剛や大島僚太から攻撃的センスを盗めれば面白い選手になるはずです。
脇坂 泰斗
評価 なし
こちらは大阪の阪南大から獲得。
全く知らない選手です…
DF 補強なしで選手層の薄さが心配
前線は充実した補強を行っている川崎フロンターレですが、守備陣は井川祐輔が退団する以外に大きな動きはありません。
ただ、どの選手も連戦に強いといえずケガをしがちなだけに、ちょっと心もとない気がします。
エウシーニョとエドゥアルドが出場出来ない場面でどうするのか。
ここが課題になると思います。
優勝候補は川崎フロンターレか
連覇を目論む川崎フロンターレの補強ですが、加入選手と退団した選手を比較すると70~80点ではないでしょうか。
2年越しで獲得した齋藤学や、復帰した大久保嘉人の加入は大きいですが、放出した三好康児ら昨年起用されていた計算できる選手を失ったのも大きい。
こう考えると決して大きなプラスとは言い難いでしょう。
また齋藤学の故障の回復具合も気になるところです。
小林悠、大久保嘉人、中村憲剛、家長昭博、阿部浩之、齋藤学、大島僚太。
前線には新旧の日本代表が並ぶ豪華なメンバーが連なりますが、果たしてリベンジに燃える鹿島アントラーズや浦和レッズといったチームを制することができるのか。
監督の手腕が問われるシーズンになりそうです。