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自分が退職する時に知っておきたかった「正しい退職の仕方」まとめ

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最近は退職代行の会社が話題になるなど、退職時のトラブルは多いものですね。

 

アルバイトでも派遣社員でも契約社員でも、もちろん正社員でも労働基準法に基づいて本人の意思により退職を希望すれば、辞めることは可能です。

 

雇い主がどれほど退職を拒もうが、従業員は退職する権利があるので毅然としていれば良いのですが、なかなかそうもいかないのが現実。

 

今回はトラブルを回避してスムーズに退職するために知っておきたい情報をまとめます。

長文なので目次を活用頂くか、ブックマーク推奨です。

退職願と退職届と辞表の違い

これを間違えることにより、退職する日にちが伸びてしまったり、最悪の場合は退職出来ないこともあり得るほど大切だったりします。

 

ホワイトな企業であれば社内ホームページ等に普通に掲載していたりしますが、ブラック企業であればあるほど、この間違いを指摘して退職日を遅れさせたりしますので気を付ける必要があります。

辞表とは

よくドラマや漫画などで辞表を叩きつけた辞めた!といったシーンがありますが、辞表は役員が「自分の位を退職して辞める」時に使用するものです。

 

つまり社長や専務、監査役などホームページに名前が公表されるような重役のみが使用するものであり、普通の平社員やアルバイトが使用するものではありません。

それなのに「辞表」という言葉が一般的に広まったのは1980〜2000年代頃のドラマや漫画で多く使用されていたからかも知れません。

 

社長や専務が退職トラブル…は違う問題なので、辞表は使わないものだと知っておけば十分です。

退職願とは

こちらは言葉の通り退職を願うものです。

会社に対して「退職させてくれませんか?」と伺うもので、退職伺いとも呼ばれています。

 

決定ではなく、あくまで願いなので雇い主側が受け入れるかどうか決定する権利があるのが特徴で、これを提出すれば絶対に退職できるものではないことが重要です。

 

人手不足の企業によっては退職を希望した社員に対して、この退職願の様式を渡しておいて後で退職を認めないという悪魔的発想を見せてくるパターンもあります。

その発想を会社運営に活かせればブラックからの脱却が出来る気がします。

退職届とは

こちらは願うものではなく決定事項として届け出るものです。

後で説明します民法の解釈に反しない限り、雇い主は退職届は拒否することは不可能ですので、まずはこれを出す事が最初のステップになります。

退職までの期間

一般的に退職する日(退職日)より2週間前に届けなければならないと言われています。

これについては民法の627条が根拠となります。

 

第627条

当事者が雇用の期間を定めなかったときは、各当事者は、いつでも解約の申し入れをすることができる。この場合において、雇用は解約の申し入れの日から2週間を経過することによって終了する

 

簡単に言えば長期のアルバイトや正社員については2週間前に退職の意思を示せば良いということです。

これが理由となり退職は法律で何日前に伝えるのかの答えになっています。

 

反対に契約期間を設けて雇用されているような契約社員や派遣社員については、このルールには該当しないことになります。

期間の定めがある場合

契約社員等については、その契約期間を満了しない限り退職出来ないのでしょうか。

それについては民法第628条に記載されています。

 

第628条

当事者が雇用の期間を定めた場合であっても、やむを得ない事由があるときは、各当事者は、直ちに契約の解除をすることができる。この場合において、その事由が当事者の一方の過失によって生じたものであるときは相手方に対して損害賠償の責任を負う。

 

「やむを得ない事由がある場合」については退職を認めるとあります。

このやむを得ない事由の解釈は明確化されていませんが、一般的な解釈として以下の内容があげられます。

 

病気により勤務が出来ない。

介護の必要が生じた。

家庭の事情により遠方に引っ越す。

 

などです。

 

この他にもセクハラ、パワハラを受けており改善されない場合や労働基準法に違反した行為、例えば給与未払いやサービス残業の強要があった場合なども同様となります。

 

こうした事由がなく、契約期間内に「転職するから」「他に仕事が見つかったから」と退職する場合は、認めらず損害賠償請求の対象となる可能性があるので注意が必要です。

有給休暇の使用について

退職日まで残っている有給休暇を使用させない企業も、いまだに多くありますがこちらも違法となります。

上司などの承認がなければ有給休暇を認めないといった場合も無視して構いません。

 

有給休暇は法律で守られている権利ですので宣言すれば取得可能です。

残日数を把握し、有給休暇を消化できる退職日を設定するのが理想ですね。

時季変更権について

従業員が有給休暇を取得する権利を有するのと同じくして、雇用主は「従業員が指定する有給休暇の日付を変更する権利」を持っています。

 

ただし企業側にとって正常な業務運営に支障が出ると認められる場合のみです。

 

人手不足とか繁忙期だからとかは企業の努力不足でしかなく認められません。

何かしら突発的なトラブルが発生し、どうしてもその従業員が対応しないと多大な損害が出てしまうなど、代わりの人材では不可能かつ企業側に対処の術がない場合のみに適用されます。

 

まとめると退職を宣言したタイミングで引き継ぎ資料も用意してあり、休んでも多大なる問題がなければ次の日から退職日まで有給休暇を取得することは可能です。

 

穏便にすませるのであれば上司と引き継ぎ期間を相談しながら、有給休暇を全て消化できる退職日を決定したいものです。

 

反対に相談なんてとんでもない、辞めるなの一点張りであれば有給休暇の取得を退職届に明記して提出する方法もあります。

 

その際は必ずコピーを残すようにしてください。

また費用がかかりますが内容証明での送付も有効です。

退職が認められない時

いざ退職届を提出してみたところ色々と理由(難癖?)をつけて退職を認めない企業もあります。

ブラック企業や個人オーナーに多いのが「お前の代わりを探してきたら辞めさせてやる」というもの。

 

多くある雇い主の主張は以下のとおりです。

 

代わりを探せ

 

コンビニやファミレスなどチェーン店のアルバイトでよく言われる台詞です。

退職者の代わりとなる人材を探すのは雇い主の業務であり、従業員が行う必要はありません。

 

次の人を見つけてきたら辞めて良いよ。

そう言われたとしても法的拘束力もなければ、業務でもないので断るか無視で十分です。

退職届を受理しない

企業によっては提出した退職届を受理せず突き返してくるケースもあります。

また専用様式に書くように指示しておいて、細かな間違いを指摘しておいて書き直しを何度もさせて受理を先延ばしするという悪質な場合も存在します。

 

退職届については受理する、しないは関係なく提出したかどうかがポイントです。

 

先ほどの民法を見直して見ると第627号には「いつでも解約の申し入れをすることができる。」とあります。

つまり申し入れ=意思表示すれば良いのですから、相手が受理しないのは「従業員には関係ないこと」になります。

 

退職届を提出するという意思表示をした時に、申し入れをしたことになるので問題ありません。

ただし言った言わないの水掛け論になりかねないので、きちんと証拠を残す方が良いでしょう。

会社制度による規制

企業によっては従業員規則などにより退職のルールを決めている場合があります。

これについて結論から言えば「法律より緩和したルールのみ有効」であり、少しでも法律より厳しいものは無効です。

 

ここまで出てきた例で言えば、意思表示から3週間後に退職出来るという規則は民法の2週間前の原則より厳しくなっているので無効となり、民法が優先されます。

 

うちの会社に有給休暇とかないよ。

残業手当は月に○円までしか出ないよ。

 

こうした規則も法律に反しており無効になるのと同じで、あくまで労働契約は法律のもとにより結ばれることになります。

円満に退職するために

よほど労働基準法に違反する会社でなければ、まずは円満に退職することを目指すのが理想ですね。

 

そのためには、しっかりとした手順を行っていくことも必要となります。

ここでいう円満とは主張すべきことはしつつ、双方の顔が立つ退職方法のことであり、企業の主張に対して無条件に従うことではありません。

あくまでお互いの歩み寄りを模索しつつ退職するのが目的です。

退職届を書く

最初のステップは退職届を書くことになります。

 

円満退職なのに先に書いてしまうの?と疑問に思われる方もいるかも知れませんが、まずは退職することは確定であると宣言する方が良いでしょう。

 

退職の意思に変わりはなくとも、引き留められるのを断るのも労力が必要となりますし、その中でストレスを感じる場面も出てくる可能性もあります。

退職するしないのステップを省くためにも退職届は用意する事をおすすめします。

 

ただしアルバイトであれば、このステップは省いても良いかも知れませんが社風やオーナーにより判断が必要です。

上司に退職の意思を伝える

退職届に記入する退職日を決定するために、上司に意思を伝えます。

この際に有給休暇の使用日数と退職日も伝えるのが重要です。

 

退職の切り出し方が難しいという方は、上司に対して話があると別室や会議室に来て欲しいと伝えてください。

それだけで勘が良い上司は気づいてくれますが、そうでなければ「退職させて頂きます」と伝えれば問題ありません。

 

切り出し方は上司との関係性もありますが、そこまで意識しなくて良いものです。

ここで上司が分かったと言えば後は退職日になれば雇用契約が終了しますが、そこまでスムーズにいくことはないでしょう。

上司が判断出来ない場合

ちょっと考えさせてほしいなどと、その場で上司が判断しない場合があります。

わざとなのか純粋に判断出来ないのか難しいところですが、その場合は自分があらかじめ考えている退職日を記入して提出する必要があります。

 

ここで大切なのは前述した通り伝えることが必要なので、提出を拒まれたりしても問題ありません。

全てを伝えて退職届を出した事実を残すためにできることはしておきましょう。

退職日の変更依頼

上司から引き継ぎや業務の進捗により退職日の相談がくる場合、受け入れるかどうか検討することになります。

 

次の仕事とのスケジュール調整になりますが、余裕があれば1週間程度は譲歩するのも良いかもしれません。

ただブラック企業であったり、ハラスメント等により精神上難しい場合は正直に伝えてしまうのも有効です。

 

立つ鳥跡を濁さずということわざもありますが、ここで一番大切なのは健康で去ることです。

無理に無理を重ねる必要はありません。

お菓子は配る?

余談ですが退職の挨拶としてお菓子を配る慣習が日本にはありますが、これは必要なのかどうか微妙です。

人間関係が良かったなら配るのもありかな、ぐらいの気持ちで良いと思います。

退職決定後にすべきこと

退職が正式に決定したら引き継ぎやら身の回りの整理をすることになります。

また次の仕事が決定していない場合は転職活動をするのか、少しゆっくりするのかも考えなければなりません。

 

個人的に退職が決まって有給休暇を消化している期間にすべきと思うのは以下の3つです。

 

歯医者や整体に通う

転職活動orリフレッシュを全力で

友人と会う

 

意外と退職が決まった直後はバタバタするので時間が取れなかったりしますが、これはしておいたほうが良いかも。

歯医者や整体に通う

会社員の方は健康保険証が国民保険に切り替わります。

この手続きが面倒くさいうえに即時発行とならないので、会社に在籍している間に病院には行っておくほうが良いかも知れません。

 

退職して気が抜けると歯が痛くなったり、腰が痛くなったりと気を張り詰めていたころには気付かなかった症状が出たりします。

国民保険証が届くまでは立て替えることになるのですが、意外と負担になりますし面倒なので、この期間のうちに治療するのがおすすめです。

転職活動orリフレッシュを全力で

次の仕事が決まっていたり、しばらく働かない場合は不要ですが、そうでない場合はこの期間で転職活動をしましょう。

この期間を逃すと結構ずるずるしてしまい転職活動が長引きます(経験談)

 

気持ちが仕事モードのうちに、次の仕事を決める方が良いですが貯金もあって仕事から距離をとりたい場合は、反対にリフレッシュするのがおすすめ。

中途半端に遊ぶならハワイやグアムなどに行くのも良いですね(経験談)

友人と会う

この時期に友人と会うメリットは多くあります。

 

めったに会えない友人との交流もそうですが、やはり社会とのつながりが大きいですね。

何より気のおけない友人と会うことで精神的なリフレッシュになります。

 

この時期は旅行をしたり飲み会をしたり自由な時間が多いので、楽しむようにしてほしいです。

転職方法について

転職が初めてで履歴書や職務経歴書の書き方がわからない、不安だという方は転職エージェントに登録して相談するのがおすすめです。

無料でアドバイスが貰えるので、どうすれば良いのか一人で悩むよりは断然前向きに進んでいけます。

 

ただしエージェント(担当者)により当たり外れがあるので、どこの会社が良い悪いより誰が担当になるかの方が大事だったりするので自分に合う相手に巡り会えるよう吟味は必要です。

退職は疲れる

どんな職場であっても働いていれば情がわいてきますし、職場環境を変えるというのは労力が必要です。

保険関係などの福利厚生もそうですが、自分の知らない手続きも多く、やっぱり面倒なものなので、せめて退職すること自体はスムーズにいく手助けになれば幸いです。

 

退職は別れになりますが、ここから良い巡り合いのもと新たな一歩を踏み出して頂ければと思います。

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