お茶くみは女性の仕事。
さすがにダイバーシティが叫ばれて久しい今となっては、こうした風習を公にする会社は少なくなりましたね。
それでも未だに取引先の業者が訪ねてきても「お茶は不要」だとする企業は多く存在しています。
これって本当に正しいのでしょうか。
個人的には自分の働いている会社が、こんなことをしていたら控えめに言っても「はぁ?」と思います。
お茶を出さなくていい理由
取引先の業者や委託先などの担当者が訪ねて来てもお茶出し不要。
そう考える理由は概ね以下の2つからきているのでしょう。
こちらが仕事を発注してあげている。
こちらがお金を払ってあげている
簡単に言えば、お金を払っている相手に茶まで飲ませる必要はないという考え方ですね。
この考え方は50代以上の人に多いようで旧態依然の考え方なのかも知れません。
※旧態依然とは
昔のままで少しも進歩や発展がないさま。
平成も終わるこのご時世、そろそろ代わっても良い時代ではないでしょうか。
委託元会社は偉いという風潮
そもそも仕事を発注している会社は偉く、受託している会社は下の身分という考え方は非常に危険です。
コンビニやファミレスで店員にクレームをつけたり、レジで怒鳴っている年寄りが問題になっていますが、そもそもは「お金を払っている側=偉い」という勘違いから発生しています。
お客様は神様ですを勘違いした恥ずかしい行為ですが、まさにこれと同じ思考回路でしょう。
こうした考え方を良しとする企業の大半は、従業員に対しても給料を払っているのだからという考えを抱いてます。
また親会社等には絶対服従の傾向があり、改善の提案や折衝ごとから逃げることが多く、結局は従業員(それも若手社員)に負担を丸投げするでしょう。
お茶を出すべき理由
そもそも根本的なことです。
来客にはお茶を出してあげましょう。
夏場であれば暑い中、冬場であれば寒い中を訪ねてきてくれたのですから、お茶の一杯ぐらいおもてなししてあげてもバチがあたりません。
そもそも先方も喉が乾いていれば商談がうまくいくものもいかなくなります。
お茶ぐらいケチっても経費は減りません。
それぐらいの経費なら、残業を減らす努力をした方が働き方改革にもなって良いでしょう。
そして取引業者など仕事を発注している相手をビジネスパートナーと理解することです。
毎回、毎回円滑に事が運ぶなんて訳はありませんので、どこかでお願いすることも出てくるでしょう。
そうした時に上から言うのか、下から言うのか考えてみれば普段どうするべきか自ずと見えてくるはずです。
上司がお茶を出すなと指示する場合
まずは無知なフリをして理由を聞いてみましょう。
おそらくは前述した理由を述べるはずです。
その際は社会人として従うのか、どこかのタイミングで改善に向けて話し合うのかになりますが、お茶を出せない場合は最後に「お茶も出さずに申し訳ありません」と一言だけでも添えておくと印象は大きく異なります。
たかがお茶、されどお茶。
どうせなら他社の人間とも気持ちよく付き合えるようなビジネスマナーが基本となると良いなと思います。
出されたお茶を全部飲んだら「相手の言い分をすべて飲む」という意味だから駄目だとか言う方もいますが、単純に思います。
お茶を粗末にするな。
お茶を栽培している農家の人怒られるぞと。
コーヒーは別の話
余談ですが、コーヒーは飲めない人もいるので無条件で出すなと思います。
飲めないコーヒーを出されたら、けっこう辛いです。
飲まないわけにはいかない。
でも飲めない。
飲んだら胃腸悪くなる。
仕方ない飲むか。
まずいなやっぱり。
頭の中がコーヒーのことでいっぱいになるので、これは別の話。
おもてなしは相手を思いやってこそです。